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映画「百合子・ダスヴィダーニヤ」舞台挨拶付き上映会  第1回「ふじのくに映画祭2017」④ [ふじのくに映画祭]

2017年2/11(土)15:00〜「静岡東宝会館」で行われたのは、
第1回「ふじのくに映画祭2017」イベントプログラムの4作目
映画「百合子・ダスヴィダーニヤ」舞台挨拶付き上映会でした。

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静岡県内の、浜松市・掛川市・島田市・静岡市・沼津市・
伊豆の国市・函南町・熱海市・伊東市でロケされました。


「浜野佐知」監督(左)と、
「フィルムサポート島田(以下、FC島田)」の「清水唯史」さん。
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撮影時の写真が展示されていました。
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パンフレットと台本。「清水」さんのお宝のようです。

作品上映後、ステージが用意されました。
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テーブルとスツールが5つ。

この日の登壇者は、「浜野佐知」監督(写真右)と、
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主人公のおひとり「湯浅芳子」を演じられた、女優の「菜葉菜(なはな)」さん。
この日は、関東では雪が降り、交通事情が悪い中を、
東名・新東名が通行止めもあったりで心配されましたが、
車で駆けつけてくださいました。
無事にご到着、本当に良かったです。

「 FC島田」の「清水唯史」さん。
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「ロケサポート伊豆」の「土屋学」さん。
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司会は、女優の「椿かおり」さん。
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監督が、この映画の原作本である「沢部ひとみ」さんの
「百合子、ダスヴィダーニヤ」に出会ったのは、15年前だという。
企画から15年間、撮りたいと思いながら、ずっと撮れなかったのは
キャスティングに難航して、ずっと探していたにもかかわらず、
「湯浅芳子」に出会えなかったから…。
昨年は、「湯浅芳子」さんの生誕120年。
それが、「菜葉菜」さんに逢った時、
一目で、この人なら撮れると思ったそう。

「菜葉菜」さんは、「浜野監督」の情熱に驚き、
「私でいいのですか?」と思ったけれど、
本を読んで「私が演じないと、やだ!」と思うまでになった。

「清水唯史」さんは、オープニングで最初に登場する人物、
「郵便局員をやっているのは、私です」
声は「土屋学」さんなんですけれど…。
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いい作品に巡り逢えました。
ロケ地の中部から西部地区を担当し、エキストラと作り上げました。
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「土屋学」さんは、伊豆エリアを担当。記録の写真も。
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今回、機会をもらってよかった。

この作品を撮った動機は…?
結婚が女の幸せと思い込まされていた、戦前のあの時代に、
「男が女を愛するように、女が女を愛する」
と公言して生きる「湯浅芳子」に、「浜野監督」自身が惹かれた。
愛した「中条百合子」とともに、女がどこまで高みに昇れるのか?
そういう女たちが日本にいた証を、今の女性たちに知ってもらいたい。
のちに「芳子」を裏切り、悪く言う「百合子」に対しても、
「芳子」は自分の胸一つに収めて、「百合子」を愛し続けた。
その「芳子」のことを、100年ののちに、
明るみに出して紹介してもいいことだと思った。
現在でこそ、LGBTなどと言うが、当時は大変難しかったと思う。
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映画文化は、男の監督が作り上げたもので、
美しいだけの男にとって都合のいい女を使いたくなかった。
こういう役ができる20代の女優が、なかなかいなかった。
「菜葉菜」さんとの出会いで、ようやく実現した。
「菜葉菜」さんのお陰で、「芳子」の魂が喜んでいると思う。
「菜葉菜」さん「女優として、掛けられて嬉しい言葉です」

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ロケ場所の選定は…?
映画は「湯浅芳子」と「中条百合子」二人の愛の物語であるのだが、
舞台は郡山のお話。
「浜野監督」が、小中高と暮らした、静岡で撮影できるかどうか?
「清水」さんが、掛川の菖蒲園「加茂荘」を探してきた。
明治村もロケハンしたが、テーマパークでは死んでいる家。
「加茂荘」は、築400年の庄屋の家で、まだ現役。
建物にパワーがある。力と命。
「芳子」と「百合子」が20代の何日かを暮らし、
お互いに高め合って成長させた日々に、ぴったりな建物だった。

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大正時代は中途半端で、時代考証が難しかった。
ブロック塀や電柱、コンクリート、車などを隠すのが大変だった。
人力車が走る道も、加茂荘の塀の中の道、50mくらいを使い、
軽トラックの荷台にカメラを乗せて、追う。
映画マジック!
伊豆の国市でロケしたのは、「芳子」の家。
民宿の別館の玄関を、「芳子」の家の一階として撮影。
階段を上がった2階の「芳子」の書斎は、島田市博物館分館の2階。
場面はつなぐことはできてしまうのだが、
演じる役者さんたちが、感情をつなげていくのは大変。

「菜葉菜」さん
「衣装が昔の着物だったので、気持ちが入ってよかった」
「中条百合子」役の「一十三十一(ひとみとい)」さんは、歌手で演技は初めて。
「菜葉菜」さんの「芳子」が「一十三」さんの「百合子」を、
徐々に愛する気持ちが育っていき、愛おしくなった。
10月のロケ、加茂荘にはエネルギーがあって、
セットの中でやるのとは、全然違う。
生きてこそのエネルギー。

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地元で映画を撮るということは、
その地域の映像を残してもらえるということ。
地元の人に誇りに思ってもらう。
1本の映画を作り上げるチーム。
何があっても、この作品を1歩でも2歩でもよくしたい。
互いに認め合って、どちらから見ても誇れるものにしたい。
やってよかったと思われたい。
そのための努力は、死に物狂いでも…。
監督の想いに応えたい。
自分の街を綺麗に撮ってもらえる。
遺せる幸せ。
エキストラの経験。家族と一緒に見てもらう。
コーディネートは初めてだった。
FCとは、その後も付き合っている。
「土屋」さん
「菜葉菜」さんの専属ドライバーだった。
仕事を辞めて、1ヶ月参加した。
奥さんに驚かれただろう。感謝している。

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「清水」さん
「FC島田」は、商工会議所に属する組織で、経済効果が期待される。
映画に映ることによって、地元のためという気持ちが湧いてくる。

「菜葉菜」さん
久しぶりにお会いできてうれしい。
「土屋」さんには、毎日送り迎えしてもらった。
毎朝5時とか誰よりも早く、誰よりも遅く。
役として、実在した人物を演じるのは、初めてで、
プレッシャーもあり、責任を感じたが、
「浜野監督」は「思うようにやっていい」と言ってくださったので、
付いて行こうと思った。
「湯浅芳子」の中に、「百合子」を愛したもう一人の「芳子」がいる。
「芳子」の弱さ、もろさも出したい。
殴るシーンはスカッとした。
一人で抱えている苦悩を、私が表現しないと!
「大杉漣」さんが、「一十三十一」さんとのシーンがある日、
自分の出番はなかったのだけれど、気になってこっそり見た。
そしたら「蓮」さんが大はりきりで、それを見ていたら嫉妬でムカムカした。
「一十三十一」さんは、映画の現場は初めてで、
「今まで世界は自分のために回っている」と思っていたようで、
ちょっと「百合子」に似て、わがまま?だった。
だけどそれで、命のパワーと目力があって、よかった。
「吉行」さんと「大杉」さんは芸達者で、安心できた。
素敵な歯車が回っていた。

「土屋」さん
とてもいい思い出。人生の転機。

「清水」さん
加茂荘を提案できてよかった。
FCは、時代を映像の中に残す仕事だと思う。
エキストラとして、自分も遺す。
FCに登録してほしい。
オール静岡ロケをまたやりたい。

「菜葉菜」さん
また静岡に戻ってこれて嬉しい。
映画は残っていくものなので、沢山の人に見てもらい、
広めていただけたら。

「浜野監督」
2011の3月10日に完成して、翌日が東日本大震災。
原発の事故もあって、その後の1年はゴタゴタだった。
海外にも10ヶ所以上行ったが、
映画祭でもう一度、映画が生まれた場所で見てもらえてうれしい。
来年は、もっと大きくて明るいところでやりたい。
「浜野佐知映画祭」をやりたい。

ありがとうございました。

終了後、パンフレット&CDをお買い上げの方には、
ロビーにて、「浜野監督」と「菜葉菜」さんのサインをいただけることに。
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この後、17:30~19:00、映画館のお隣の
「ワンデーショートブラック」というお店で、交流会を行います。
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ケーキとドリンクのセットで、1000円です。
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「浜野監督」の追っかけとも言えるファンの方がお見えでした。
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「浜野佐知」監督の映画製作会社「旦々社」のサイトは、こちら

皆さま、ご参加ありがとうございました。
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