【第16回】企業訪問 ”ちょっとお話聞かせてください” 「マツバ製茶株式会社」 [藤枝くらシェア&まなシェア]
2019年9月から「ふじえだICTコンソーシアム」のお仕事で、同団体の会員である企業を訪問して、代表者に創業時や事業発展に至るエピソードなどをお話いただき、それをまとめた「連載コラム 企業訪問”ちょっとお話聞かせてください”」を担当させていただいています。
その記事は、「ふじえだICTコンソーシアム」のサイトの中で連載されています。
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◎この記事は、こちらで読めます。
許可を得ましたので、「ごきげんぱらぽん3」でも記録できるように、
転記掲載、ご紹介させていただきます。
2020年(令和2年度)、9回目のご紹介
【第16回】は、「マツバ製茶株式会社」
公式サイトは、こちらです。
2代目「松葉晟司(じょうじ)」さんにお話を伺いました。
マツバ製茶のはじまり
「マツバ製茶 株式会社」は、1948(昭和23)年、初代の「松葉 順作」さんが「松葉商店」を開いたところから始まります。
「順作」さんは戦前から東京のお茶屋さんに奉公に出て、そのまま東京で小売店を営んでいたのですが、戦争で焼き出されてしまい、地元に戻って藤枝市藤枝5丁目で家族と始めたのが「松葉商店」です。家族で仕上げしたお茶を、奉公時代にお世話になった東京の小売店に、足を運び見本を配って、注文を取り、卸していました。当時、藤枝はお茶の集散地で、かつての人脈を活かし、関東を中心に商売を広げていきました。
長男の「松葉 隆夫」さんが仕事を手伝うようになったのは19歳のときでしたが、入社してまもなく「順作」さんは体調を崩し入院してしまいます。東京への出張に1〜2回付いて行ったことがある程度で、多くを学ぶ前に「順作」さんは、1964(昭和39)年に亡くなってしまいました。一緒に働けたのは2年足らずでした。
隆夫さん 2代目社長に就任
「隆夫」さんが2代目に就任し、母親の「松葉 宏子」さん、静岡に奉公に出ていた弟の「松葉 寛」さんが戻り、専務を務めました。「うちはお茶屋としては歴史が浅い方だったから、どこへ行っても新参者。相手に名前を覚えてもらえるように、『松葉商店』の社名が入った法被と前掛けを身につけて出かけました。右も左もわからない自分に、当時のお得意さんや周りの人々にいろいろ教えていただき、助けてもらいました」と「隆夫」さん。さらにありがたかったのは、「順作」さんが亡くなる前に、500坪の土地を購入する契約をしておいてくれたこと。そのお陰で、1966(昭和41)年に工場の拠点を本町に移転しました。
1978(昭和53)年6月に、法人化して、「マツバ製茶 株式会社」になりました。その4ヶ月後に生まれたのが、後に3代目となる「晟司(じょうじ)」さんです。その後、本町の土地を売り、1984(昭和59)年に工場を現在の堀之内に移しました。
現社長・晟司さんが社長になるまで
長男の「松葉 晟司」さんは、中学から大学までバスケットボールに打ち込んだスポーツマンで、大学卒業後はスポーツジムで働いていました。「内孫で最初の孫だったので、小さい頃から祖母にはとても可愛がってもらっていました。父からは家業を継げとか言われたことはなかったですが、祖母が期待していたのは感じていました。なので、大学を出てからも好きなことをさせてもらってましたけど、どこかで地元に帰らないと、と思っていました。祖母に喜んでもらいたい、父が健在なうちにと26歳の時、2004(平成16)年に思い立ち、藤枝に帰りました。この業界では、他所のお茶屋さんに2〜3年、勉強のための奉公に行くことが多かったようですが、自分は他所へは行かないで、『マツバ製茶 株式会社』に入社しました」と「晟司」さん。お茶のことについてくわしくないまま現場に入り、職人さんたちに習ってお茶づくりの流れを覚えました。
その後、社長である「隆夫」さんと一緒に、お得意さんのところに営業に行くようになりました。1〜2回は一緒に行くものの、その後は1人で廻るようになり、父親が周囲からどう見られていたかを知るようになって、その偉大さを実感、お客様との信頼関係がとても大切であることを学びました。
晟司さん 3代目社長に就任
2017(平成29)年の初めに、社長の「隆夫」さんが代表を替わることを決め、その春に「晟司」さんが3代目の代表取締役社長に就任しました。
「僕にとっては突然のことだったので、びっくりしました。たくさんの手続きを急いでこなして、大変でした。父の代では、社長が営業をして、専務が工場内の現場を全て取り仕切るという形を取っていましたが、僕は、『マツバ製茶』にはいい人材がそろっているので、能力がある人、やる気がある人にはどんどん仕事を任せたいと思いました。段取りを考え、責任を感じながら、やりやすいように自分で考えてもらい、やりがいを持って働いてもらいたい。そうすれば、いろいろな意見も出てくるし、社内が活性化すると思うんですよ。もちろん、必要なところは相談に乗るし、フォローもしますよ。それが経営者の仕事かなと。現場にいたときは、おいしいお茶を作ることばかりを考えていましたが、社長職になってからは、どうすれば注文が取れるか?お客様に喜んでもらうにはどうしたらいいか?を考えるようになり、視点が変わりました」と「晟司」さん。
「マツバ製茶 株式会社」のこれからが、楽しみです。
企業理念
①リーフにこだわり、手間暇を惜しまず、愚直においしいお茶づくりを追求します。
②恵まれた環境で育った安全で安心できるお茶だけを使い、おいしさと健康と一服の安らぎをお届けします。
③お茶づくりを通じて、業界全体の発展に貢献します。
ミッション(私たちの使命)
お茶の生産・製造・販売・消費に関わる全ての人を笑顔にする。
【非量産主義】マツバ製茶のお茶の「おいしさの秘密」
手間をかける。おいしくなる。誰もがわかっていることです。
ただ、生産性が落ちるため実行しているところはほとんどありません。
マツバ製茶では、本来の生産量を半分にしてまでも求め続けてきた味と香りがあります。
本当においしいお茶を皆さまにお届けしたい。
マツバ製茶のお茶は、全てこの想いから生まれています。
代表取締役社長 松葉 晟司(じょうじ)
「味・香・色の三拍子が揃っている。誰が飲んでも納得できる。これが旨いお茶の条件です。これにたいして、おいしいお茶とは、何杯でも飲めて、飲んだ後、ほっと心を癒してくれる。そんなお茶です。決して高級茶とは限らないのです。あくまでも大衆的で、誰もが気楽に飲めて、喜んでいただけるお茶づくりを続けていきます。」
見えないところに決して手を抜かない茶師 三石 洋介
「おいしいお茶にするためには、素材が大切です。そのため、茶葉にはとことんこだわり、納得のいく品質のものしか使いません。生産者と深い絆で結ばれた信頼関係があるからこそ、必要とする茶葉を、必要な量だけ手に入れることができるのです。さらにより良い茶葉と出会えるよう、現状に満足せず、日々生産者と共に努力を続けています。」
おいしさに頑固な火入れの達人 永井 昌博
「マツバ製茶では、機械だけに頼らず、職人が手間暇を惜しまず、火入れを行っています。茶葉の種類、葉の大きさ、葉の部位に合わせて、それぞれ専用の火入機を使い、茶葉の比重により投入量やドラムの回転数を変えています。長年の経験を活かし常に吟味を怠らず、15分に1度は調整し、気象の変化にも対応しています。」
製茶工程
最新設備と職人技を、融合させました。
【1】仕入れ
一番茶、二番茶、四・秋番茶を、年間に必要な量だけ仕入れます。
●一番茶:4月下旬~5月上旬
●二番茶:6月下旬~7月上旬
●四・秋番茶:9月下旬~10月上旬
【2】原料保管:味、香り、色、おいしさを、そのまま。
仕入れた荒茶は窒素用袋に入れ替え、一度真空にした後、窒素を充填し、即時、荒茶専用の冷凍冷蔵庫に保管します。1年間、お客さまに同じ味をお届けするために、 途中で茶葉が不足しないよう、的確な量を確保しています。
荒茶専用の冷凍冷蔵庫
【3】仕上げ ①型ぞろえ
どこよりも丁寧に、丹精を込めて。
大小さまざまな状態で混じりあっている不揃いの荒茶を、総合仕上機にかけます。
〈ふるい分け〉〈木茎異物分離〉〈切断〉の作業により、形を整え綺麗にし、大きさ、形に合わせて、カゴ下、なか、芽粉と3種類に分けます。
総合仕上機
ふるいの目の大きさの違いで茶葉が選別されます。
左から、カゴ下、なか、芽粉のコンテナ
【3】仕上げ ②乾燥・火入れ
細心の注意と手間をかけて。
茶葉の種類ごとにマイクロ波乾燥機で水分を取り、直火で加熱したそれぞれ専用の回転ドラム機で焙煎し、お茶のうま味と香りと個性を引き出します。
マイクロ波乾燥機
火入機
【3】仕上げ ③選別と合組
何度も繰り返し、おいしさを完成。
火入れした茶葉は電棒機や色彩選別機により、茎棒を取り除きます。
さらに風力選別機で粉茶などを取り、できあがったものを、最後に合組機でブレンドして仕上げ茶になります。
CCDカメラ方式の茶用色彩選別機で茎棒を取り除く
風力選別機
合組機でブレンドする
【4】出荷前保管
造りたてを、 2週間だけ。
仕上茶は即時に窒素充填し、仕上茶専用の冷蔵庫に保管します。
鮮度がある作りたてのお茶を出荷できるように在庫は2週間を目安にし、計画的に製造しています。
仕上茶専用の冷蔵庫
【5】包装・出荷
ニーズに合せて、自在に対応。
注文に応じて仕上茶を合わせ、要望により小袋詰や缶詰・セット詰にして出荷します。
袋詰め機
袋詰め作業の様子
【6】企画・プロデュース
オリジナル茶、パッケージ、販促商品などを企画・プロデュース。
お客さまのご希望・ご要望に合わせて対応します。
ごあいさつ
先々代である祖父が茶産地藤枝に店を構えてから70年。私たちマツバ製茶は「製茶問屋」として長年に渡り多くの皆様から多大なる信頼とご愛顧を頂いてまいりました。今後も初心を忘れずに、より一層精進を重ね、安心・安全をモットーにより良い製品をご提供できますよう努力していく所存でございます。
さて、数年前までは安泰だった茶業界も、時代の流れや消費者のニーズの変化に伴い、ここ数年でその取り巻く環境はめまぐるしく変化しています。その中でも、利便性ばかりが求められ、手間のかかるリーフ緑茶を気嫌いする傾向に伴う消費者のリーフ離れは深刻な問題のひとつです。
しかしその反面、SLOW FOODを推進する動きや健康思考の再認識による緑茶成分に含まれる効能・効果の見直しなど、我々にとって追い風が吹いているのも事実です。
そうした時代の流れをしっかりと見据えて、これからも皆様のニーズに応えながらご満足頂けるお茶を提供し続けていくと共に、一昔前までは家族の団欒や一息つく時には必ず急須で淹れたお茶があったように、1200年という長い歴史を持つ茶文化の良さをもう一度皆様に再認識して頂き、未来に伝えていくことが使命だと考えています。
代表取締役社長 松葉 晟司
「マツバ製茶 株式会社」社屋
加盟団体
全国茶商工業協同組合連合会
静岡県茶商工業協同組合
(社)静岡県茶業会議所
天下一闘茶会実行委員会
TEA SEVEN
静岡県藤枝市で茶商6社と生産農家1社でチームを組み、
安心・安全・高品質なお茶やお菓子を製造・提供に取り組んでいるチームです。
会社情報
会社名:マツバ製茶株式会社
住所:藤枝市堀之内1-14-1
TEL:054-641-3055
FAX:054-641-3068
MAIL:matsuba@technowave.ne.jp
HP:http://ocha-matsuba.com/
「出典:マツバ製茶株式会社HP(最終アクセス 2020年11月27日)」
「連載コラム 企業訪問”ちょっとお話聞かせてください”」
記事を選ぶのには、こちらからどうぞ。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
余談ですが、松葉晟司さんも主催者として参加している「天下一闘茶会」
「ごきげんぱらぽんでレポートしているのは、こちら。
第一回 天下一闘茶会 お茶マルシェ編
第二回 天下一闘茶会 スタンバイ編
第三回 天下一闘茶会
第四回 天下一闘茶会 スタッフ編
第五回 天下一闘茶会 記録編
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2020年(令和2年度)、9回目のご紹介
【第16回】は、「マツバ製茶株式会社」
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2代目「松葉晟司(じょうじ)」さんにお話を伺いました。
マツバ製茶のはじまり
「マツバ製茶 株式会社」は、1948(昭和23)年、初代の「松葉 順作」さんが「松葉商店」を開いたところから始まります。
「順作」さんは戦前から東京のお茶屋さんに奉公に出て、そのまま東京で小売店を営んでいたのですが、戦争で焼き出されてしまい、地元に戻って藤枝市藤枝5丁目で家族と始めたのが「松葉商店」です。家族で仕上げしたお茶を、奉公時代にお世話になった東京の小売店に、足を運び見本を配って、注文を取り、卸していました。当時、藤枝はお茶の集散地で、かつての人脈を活かし、関東を中心に商売を広げていきました。
長男の「松葉 隆夫」さんが仕事を手伝うようになったのは19歳のときでしたが、入社してまもなく「順作」さんは体調を崩し入院してしまいます。東京への出張に1〜2回付いて行ったことがある程度で、多くを学ぶ前に「順作」さんは、1964(昭和39)年に亡くなってしまいました。一緒に働けたのは2年足らずでした。
隆夫さん 2代目社長に就任
「隆夫」さんが2代目に就任し、母親の「松葉 宏子」さん、静岡に奉公に出ていた弟の「松葉 寛」さんが戻り、専務を務めました。「うちはお茶屋としては歴史が浅い方だったから、どこへ行っても新参者。相手に名前を覚えてもらえるように、『松葉商店』の社名が入った法被と前掛けを身につけて出かけました。右も左もわからない自分に、当時のお得意さんや周りの人々にいろいろ教えていただき、助けてもらいました」と「隆夫」さん。さらにありがたかったのは、「順作」さんが亡くなる前に、500坪の土地を購入する契約をしておいてくれたこと。そのお陰で、1966(昭和41)年に工場の拠点を本町に移転しました。
1978(昭和53)年6月に、法人化して、「マツバ製茶 株式会社」になりました。その4ヶ月後に生まれたのが、後に3代目となる「晟司(じょうじ)」さんです。その後、本町の土地を売り、1984(昭和59)年に工場を現在の堀之内に移しました。
現社長・晟司さんが社長になるまで
長男の「松葉 晟司」さんは、中学から大学までバスケットボールに打ち込んだスポーツマンで、大学卒業後はスポーツジムで働いていました。「内孫で最初の孫だったので、小さい頃から祖母にはとても可愛がってもらっていました。父からは家業を継げとか言われたことはなかったですが、祖母が期待していたのは感じていました。なので、大学を出てからも好きなことをさせてもらってましたけど、どこかで地元に帰らないと、と思っていました。祖母に喜んでもらいたい、父が健在なうちにと26歳の時、2004(平成16)年に思い立ち、藤枝に帰りました。この業界では、他所のお茶屋さんに2〜3年、勉強のための奉公に行くことが多かったようですが、自分は他所へは行かないで、『マツバ製茶 株式会社』に入社しました」と「晟司」さん。お茶のことについてくわしくないまま現場に入り、職人さんたちに習ってお茶づくりの流れを覚えました。
その後、社長である「隆夫」さんと一緒に、お得意さんのところに営業に行くようになりました。1〜2回は一緒に行くものの、その後は1人で廻るようになり、父親が周囲からどう見られていたかを知るようになって、その偉大さを実感、お客様との信頼関係がとても大切であることを学びました。
晟司さん 3代目社長に就任
2017(平成29)年の初めに、社長の「隆夫」さんが代表を替わることを決め、その春に「晟司」さんが3代目の代表取締役社長に就任しました。
「僕にとっては突然のことだったので、びっくりしました。たくさんの手続きを急いでこなして、大変でした。父の代では、社長が営業をして、専務が工場内の現場を全て取り仕切るという形を取っていましたが、僕は、『マツバ製茶』にはいい人材がそろっているので、能力がある人、やる気がある人にはどんどん仕事を任せたいと思いました。段取りを考え、責任を感じながら、やりやすいように自分で考えてもらい、やりがいを持って働いてもらいたい。そうすれば、いろいろな意見も出てくるし、社内が活性化すると思うんですよ。もちろん、必要なところは相談に乗るし、フォローもしますよ。それが経営者の仕事かなと。現場にいたときは、おいしいお茶を作ることばかりを考えていましたが、社長職になってからは、どうすれば注文が取れるか?お客様に喜んでもらうにはどうしたらいいか?を考えるようになり、視点が変わりました」と「晟司」さん。
「マツバ製茶 株式会社」のこれからが、楽しみです。
企業理念
①リーフにこだわり、手間暇を惜しまず、愚直においしいお茶づくりを追求します。
②恵まれた環境で育った安全で安心できるお茶だけを使い、おいしさと健康と一服の安らぎをお届けします。
③お茶づくりを通じて、業界全体の発展に貢献します。
ミッション(私たちの使命)
お茶の生産・製造・販売・消費に関わる全ての人を笑顔にする。
【非量産主義】マツバ製茶のお茶の「おいしさの秘密」
手間をかける。おいしくなる。誰もがわかっていることです。
ただ、生産性が落ちるため実行しているところはほとんどありません。
マツバ製茶では、本来の生産量を半分にしてまでも求め続けてきた味と香りがあります。
本当においしいお茶を皆さまにお届けしたい。
マツバ製茶のお茶は、全てこの想いから生まれています。
代表取締役社長 松葉 晟司(じょうじ)
「味・香・色の三拍子が揃っている。誰が飲んでも納得できる。これが旨いお茶の条件です。これにたいして、おいしいお茶とは、何杯でも飲めて、飲んだ後、ほっと心を癒してくれる。そんなお茶です。決して高級茶とは限らないのです。あくまでも大衆的で、誰もが気楽に飲めて、喜んでいただけるお茶づくりを続けていきます。」
見えないところに決して手を抜かない茶師 三石 洋介
「おいしいお茶にするためには、素材が大切です。そのため、茶葉にはとことんこだわり、納得のいく品質のものしか使いません。生産者と深い絆で結ばれた信頼関係があるからこそ、必要とする茶葉を、必要な量だけ手に入れることができるのです。さらにより良い茶葉と出会えるよう、現状に満足せず、日々生産者と共に努力を続けています。」
おいしさに頑固な火入れの達人 永井 昌博
「マツバ製茶では、機械だけに頼らず、職人が手間暇を惜しまず、火入れを行っています。茶葉の種類、葉の大きさ、葉の部位に合わせて、それぞれ専用の火入機を使い、茶葉の比重により投入量やドラムの回転数を変えています。長年の経験を活かし常に吟味を怠らず、15分に1度は調整し、気象の変化にも対応しています。」
製茶工程
最新設備と職人技を、融合させました。
【1】仕入れ
一番茶、二番茶、四・秋番茶を、年間に必要な量だけ仕入れます。
●一番茶:4月下旬~5月上旬
●二番茶:6月下旬~7月上旬
●四・秋番茶:9月下旬~10月上旬
【2】原料保管:味、香り、色、おいしさを、そのまま。
仕入れた荒茶は窒素用袋に入れ替え、一度真空にした後、窒素を充填し、即時、荒茶専用の冷凍冷蔵庫に保管します。1年間、お客さまに同じ味をお届けするために、 途中で茶葉が不足しないよう、的確な量を確保しています。
荒茶専用の冷凍冷蔵庫
【3】仕上げ ①型ぞろえ
どこよりも丁寧に、丹精を込めて。
大小さまざまな状態で混じりあっている不揃いの荒茶を、総合仕上機にかけます。
〈ふるい分け〉〈木茎異物分離〉〈切断〉の作業により、形を整え綺麗にし、大きさ、形に合わせて、カゴ下、なか、芽粉と3種類に分けます。
総合仕上機
ふるいの目の大きさの違いで茶葉が選別されます。
左から、カゴ下、なか、芽粉のコンテナ
【3】仕上げ ②乾燥・火入れ
細心の注意と手間をかけて。
茶葉の種類ごとにマイクロ波乾燥機で水分を取り、直火で加熱したそれぞれ専用の回転ドラム機で焙煎し、お茶のうま味と香りと個性を引き出します。
マイクロ波乾燥機
火入機
【3】仕上げ ③選別と合組
何度も繰り返し、おいしさを完成。
火入れした茶葉は電棒機や色彩選別機により、茎棒を取り除きます。
さらに風力選別機で粉茶などを取り、できあがったものを、最後に合組機でブレンドして仕上げ茶になります。
CCDカメラ方式の茶用色彩選別機で茎棒を取り除く
風力選別機
合組機でブレンドする
【4】出荷前保管
造りたてを、 2週間だけ。
仕上茶は即時に窒素充填し、仕上茶専用の冷蔵庫に保管します。
鮮度がある作りたてのお茶を出荷できるように在庫は2週間を目安にし、計画的に製造しています。
仕上茶専用の冷蔵庫
【5】包装・出荷
ニーズに合せて、自在に対応。
注文に応じて仕上茶を合わせ、要望により小袋詰や缶詰・セット詰にして出荷します。
袋詰め機
袋詰め作業の様子
【6】企画・プロデュース
オリジナル茶、パッケージ、販促商品などを企画・プロデュース。
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ごあいさつ
先々代である祖父が茶産地藤枝に店を構えてから70年。私たちマツバ製茶は「製茶問屋」として長年に渡り多くの皆様から多大なる信頼とご愛顧を頂いてまいりました。今後も初心を忘れずに、より一層精進を重ね、安心・安全をモットーにより良い製品をご提供できますよう努力していく所存でございます。
さて、数年前までは安泰だった茶業界も、時代の流れや消費者のニーズの変化に伴い、ここ数年でその取り巻く環境はめまぐるしく変化しています。その中でも、利便性ばかりが求められ、手間のかかるリーフ緑茶を気嫌いする傾向に伴う消費者のリーフ離れは深刻な問題のひとつです。
しかしその反面、SLOW FOODを推進する動きや健康思考の再認識による緑茶成分に含まれる効能・効果の見直しなど、我々にとって追い風が吹いているのも事実です。
そうした時代の流れをしっかりと見据えて、これからも皆様のニーズに応えながらご満足頂けるお茶を提供し続けていくと共に、一昔前までは家族の団欒や一息つく時には必ず急須で淹れたお茶があったように、1200年という長い歴史を持つ茶文化の良さをもう一度皆様に再認識して頂き、未来に伝えていくことが使命だと考えています。
代表取締役社長 松葉 晟司
「マツバ製茶 株式会社」社屋
加盟団体
全国茶商工業協同組合連合会
静岡県茶商工業協同組合
(社)静岡県茶業会議所
天下一闘茶会実行委員会
TEA SEVEN
静岡県藤枝市で茶商6社と生産農家1社でチームを組み、
安心・安全・高品質なお茶やお菓子を製造・提供に取り組んでいるチームです。
会社情報
会社名:マツバ製茶株式会社
住所:藤枝市堀之内1-14-1
TEL:054-641-3055
FAX:054-641-3068
MAIL:matsuba@technowave.ne.jp
HP:http://ocha-matsuba.com/
「出典:マツバ製茶株式会社HP(最終アクセス 2020年11月27日)」
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第一回 天下一闘茶会 お茶マルシェ編
第二回 天下一闘茶会 スタンバイ編
第三回 天下一闘茶会
第四回 天下一闘茶会 スタッフ編
第五回 天下一闘茶会 記録編
2020-12-14 12:22
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