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2017.1210(日)藤枝市郷土博物館 日本刀講座 第3回「日本刀の研磨とその魅力」 [藤枝市郷土博物館・文学館]

2017年12月10日(日)14:00〜
藤枝市郷土博物館の「文学館 講座学習室」で行われたのが、

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日本刀講座 第3回「日本刀の研磨とその魅力」です。

講師は、島田市在住の刀研師「萩光明」先生です。
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進行を務めるのは、「日本美術刀剣保存協会 静岡支部」の
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齊藤慎一先生です。

「萩」先生はスーツ姿で、ちょっと緊張しているような。
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いつもは、「刀剣界の綾小路きみまろ(自称)」なんておっしゃってるけど、
この日はどうでしょう?

愛刀が登場すれば、刀研師の顔ですね。
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お話の全ては、ご紹介できませんが、
そのいくつかをご紹介しますね。

・南北朝時代の刀
  刀匠は銘を入れない。意外と柔らかい。

・江戸時代の「虎徹」
  硬い、研ぎにくい。
  硬いから白くならない、鉛色
  偽物がたくさん出回っているが、茎(なかご)を見る。
  銘は細鏨(たがね)で切ってある。太いのは「虎徹」ではない。
  砥石当てればわかる。

・研師が困っていること
  天然の仕上げ用の砥石の石がない。
  京都・愛宕山でしか採れない。

・鍛冶屋さんが困ること
  赤松の炭が手に入らない。
  刀の材料の鉄は、砂鉄を赤松の炭を燃して、溶かして作る。

・鞘師が困ること
  鞘(さや)の材料は、朴(ほう)の木が最良。
  硬さが 中庸で刃物を傷めず、強度も適度にあり、
  材が均質で漆塗り等の表面仕上げにも適する。
  脂(やに)が出ない。  

・後世に遺すために、やらないといけない。

・近ごろの「刀剣女子」について
 島田市博物館の刀剣展に、全国または海外から
 刀を観に「刀剣女子」たちがやってきた。
 化粧代や洋服代を節約して、交通費に替えて通ったという女子たちは、
 単なるゲームのブームだけではなく、とても勉強熱心で、礼儀正しかった。
 日本の古き善きものを一所懸命学ぼうとするところに自分も感動した。
 少しでも多くのお客さんに説明するために、ほぼ毎日通った。

・刀剣は、殺す道具でありながら、美術品。
 毎日見ていても飽きない。

・「野球殿堂博物館」に王さんがトレーニングに使ったという刀が展示されている。
 見たことがあるけれど、身幅や長さがあったけれど、曇っていた。
 研いであげたいけど……(笑)

最後に師匠の話になりました。
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「萩光明」先生の師匠は、神奈川県中郡大磯町在住だった
人間国宝の刀剣研磨師「永山光幹」氏。
大磯町郷土資料館」のサイトによると、

 永山氏は、若くして「本阿彌光遜」師のもとで刀剣研磨の修業をされ、
後に「本阿彌家」免許皆伝となり、刀剣研磨や鑑定を通して
日本刀の保存と普及に努められてきました。
また、自ら研磨研修所を設立され、数多くの子弟の養成に心血を注がれ、
平成10年には現代における最高の研磨技術保持者の一人として
重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定されました。

だそうです。
その師弟のお一人が、「萩光明」先生というわけです。
最後のお弟子さんだったと聞きました。
「リビング静岡」2015年4月4日号の「こんにちは」に
ご登場いただいたときの記事は、こちら
萩先生自身も「本阿彌流免許皆伝の無鑑査」の資格を持っておいでです。
修業時代は大変だったそうですが、いい師匠につけたので、よかったと。
萩先生の師匠「永山光幹」氏は、男の中の男が惚れる男だったと。
技術的にも人間的にも最高峰な方だったそうです。
2010年3月に亡くなられたときは、一緒に棺に入りたかったと。
そこに、じ〜んときちゃいました。

「萩」先生は、こんなすごい方なんですが、
普段はおやじギャグ連発の、面白い方です。
気が向くと、自らすり下ろした「とろろ汁」も振る舞うなんてコトも!

会場の皆さんも熱心に聴いていらっしゃいました。
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おうちに刀がある方も、結構いらっしゃいました。
それから「刀剣女子」の方も。

ぱらぽんの記事を読んできてくださった方々。
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せっかくなので、先生をご紹介して、
一緒に写真を撮らせていただきました。
皆さま、ご参加ありがとうございました。
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