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捨てたくない片付け、実践中! その1「母の箪笥」 [捨てない片付け]

2017年 長年放置してきましたが、実家を取り壊すことが決まり、
そのための片付けに通っています。
その中で、何とかしたいと思ったのが、こちら。

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実母の桐の箪笥です。ちょっと斜めから。
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箪笥屋さんの「こんな箪笥でも綺麗になります」という
CMのサンプルになりそうなくらいの汚れた箪笥です。
この和室は両親の寝室で、父はずっとたばこを吸っていましたから、
その汚れもたっぷり吸っていると思います。

呉服屋の娘で、和裁士だった母。
終戦まもなくの嫁入り道具だとしたら、
物のない時代に、精一杯のお支度だったろうと思われます。
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中には、母の着物がぎっしり入っていました。
といっても、多くは親戚からの頂き物。
それは、もう選ばずに、とりあえず、藤枝に救出しましたが、
問題はこの桐箪笥。
物であふれかえっている我が家には、すぐには引き取れず。
とはいえ、解体の日限は迫っているとあっては、困るところ。

そこに救世主が現れました。
実は、息子がパートナーを見つけまして、
その彼女、すでにお嫁ちゃんなんですが、
その娘が「和箪笥を欲しい」と言ってくれたのです。
そこで、藤枝市といえば桐箪笥!
藤枝で磨いてもらってから送ろうかと思ったのですが、
箪笥屋さんのお話を聞いてみたら、「難しい!」と。
札幌の箪笥を藤枝に送って修理して、浜松に納めるのというのなら可能なんですが、
「綺麗に削って調整した物を、長距離の輸送で送るというのはどうも…」と。
できれば箪笥屋さんが、「新居に納品して、最後の調整までしたい」。
等々、思うようにはいかないみたい。

そこで、発想の転換!
北海道にも、桐の箪笥屋さんはあるかも?
浜松から、札幌に送って、そこで直してもらって新居に納める。
それならば、可能かも!?
というわけで、お嫁ちゃんにお願いして、探してもらいました。
見つかりました。
札幌市手稲区にある家具屋さんが、桐箪笥の修理もしているそう。
電話で確認して聞いてみたところ、
三分割できる箪笥であれば、それぞれ梱包して宅配便で送れると。
ダンボールで巻いて送れば大丈夫、S社だったら、宅配便扱いで送れると。
そこで、浜松のS社に連絡。
「お引っ越し便の荷物として、桐箪笥だけ送りたい」と。
すると、「桐箪笥は繊細なので、お預かりできない」と。
ええ〜っ!ダメなのか?
でも宅配便なら可能なのだそう。
つまり、梱包を自分でするのであれば、いいのだと。
送る間に何かあっても自己責任ということなのか。
とはいえ、送る手段があるのだからラッキー!
さらに、運送料も節約できそうだし。
というわけで、桐の箪笥を宅配便で出荷することになりました。

まず、箪笥を三分割。これがなかなか、大変。
実際のところ、1人では下ろせなかったので、
別の品物を取りに来てもらった方に手伝ってもらって、
上置きの部分を下ろしてもらいました。

それでこんな感じ。
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上置きの戸棚と、
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中置きの和服用の引き出しがあるところ。
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そして下の引き出し部分。

いろいろな梱包用品を用意して、臨みました。
まずは、ジョイント部分に持ち手が隠れています。
そこは、平らにはならないので、そこにダンボールで保護する物を取り付け、
養生テープで固定、貼りました。
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そして、エッジを守るために、両面テープが付いたクッションシートで、
箪笥の前面の角をフォロー。
そのシートが思っていたよりも長くはなくて、
全てのエッジ分には、足りなかったので、
後ろ側はプチプチシートで代用しました。
image-20170712215259.png
上置き部分はこんな感じ。

あらかじめ、箪笥の奥行きにぴったりのダンボールを探して、
それを真っ二つにして、箪笥の上と下のエッジを保護します。
その作業の前に、胴体部分をダンボールで巻きます。
全てを覆えるダンボールはないので、
なるべく大きい物を中心に、後は継ぎ接ぎ。
腹巻きを巻いたところで、両エッジを前出の用意したダンボールで
カバーするように取り付けます。
image-20170712215321.png
基本、ガムテープで仮止めするも、ホントにこれで大丈夫?
って感じで、心配になってきました。
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本体にはなるべく養生テープしか貼りたくないので、
こんな感じで。満身創痍ですねえ。つくづく。

運送屋さんが持ちやすいように、PPテープで固定します。
ダンボールが外れないように、きりりと締め上げます。
初めてやってみたけれど、何とかできました。
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集荷に来てもらう前に、自分の車に積めるのか?やってみた。
すごい!「Tanto」すごい!
桐箪笥詰めるじゃん!

他のパーツはこんな感じ。
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ガムテープだらけですが、何とか、梱包完了です。
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ここまでするのに、格闘5時間。
それでもラッキーだったのは、午後に電話で確認して、
この当日、集荷に来てくれるとは!!!
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というわけで、「母の桐箪笥」は、トラック便のお客となりました。
札幌の箪笥屋さんに連絡をして、
「近日、届くのでよろしくお願いいたします。
金具、箪笥の仕上げ等は、嫁の言うようにしてください」と。

本当に、削る作業をしてもらえるのか?
戦後まもなくの箪笥ゆえ、そこまでするようなものでないと言われたら…!?
母の気持ちを考えながら、何とか手入れをしていただけたら、
ありがたいなあと。
「母の桐箪笥」が、孫のお嫁ちゃんに伝わってくれたら…。
いずれは、母の着物も譲れたらいいなあと。
その前には、私もがんばって一度くらいは、
母の着物を着させてもらわないと。
この一連の片付けが済んだら、
ちょっとがんばってみたいと思います。

箪笥を出荷した後の和室。
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畳の色がそこだけ若いわ〜♪
もろもろの片付けの中に、母の気配を感じます。
遺された品々の中に、母の心を感じることがあります。
それって、ハートのエースかも!??
息子のお嫁ちゃんのこと、母はきっと喜んでくれていると思います。
秋に、家族で記念写真の撮影会をやるというので、
がんばって、母が遺してくれた「留袖」を着たいと思います。
最初で最後だもんね。
お母さん、ありがとう!

数日後、札幌の家具屋さんから
「無事につきましたよ」という電話がありました。
「修理するほどのモノではない」と言われたらどうしようと思っていましたが、
「大丈夫、直せますよ!」と言われて安心しました。
さらに、「しっかり梱包できてましたよ」とも。
すごくうれしかったです。
どのようになるのか?とても楽しみです。
また。その後をレポートしますね。
お楽しみに!


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下新庄3丁目

もう遅いですが、私の経験からは、クロネコの家財宅急便かヤマト便を使うべきだったと思います。簡単に説明すれば、梱包を任せるなら家財、自分でやるならヤマト便、というところです。どちらにせよ、箪笥は問題なく送れるはずです。今後の参考に。
by 下新庄3丁目 (2017-07-16 23:53) 

ぱらぽん

下新庄さん、情報ありがとうございました。
実際桐の箪笥オンリーでは引っ越し便としては受けてもらえなかったので、自分で梱包するしかなかったです。Y社という選択肢もあったかと思われますが、今回は、先方の家具屋さんのアドバイスで、S社を選びました。お取引が頻繁にあるとしたらその方が、先方が安心なさるかなと思いました。価格の比較等はしていませんが、無事に到着したこと。その家具屋さんから到着したとの電話をちょうだいして、「しっかりした梱包でしたよ」と言っていただけたので、よかったです。
この件と関係はありませんが、このところY社の従業員さんは、通販でお疲れかもと何だか同情してしまいます。
by ぱらぽん (2017-07-17 00:07) 

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